通信制高校をすでに検討されている方は、調べていく中で「サポート校」という言葉を目にしたことがあるかもしれません。これまで全日制の学校に通われてきた方にとっては、そもそも「通信制高校」のイメージも湧かず、ましてや「サポート校」についてはなおさら仕組みが理解しづらいものでしょう。この記事では、「通信制高校」と「サポート校」がどのような学校なのか、丁寧に詳しく解説していきます。通信制高校とは?高校には、全日制・定時制・通信制の3つの教育課程が存在しています。全日制は、原則として毎日、平日の昼間に授業を行う過程です。小学校や中学校については、ほとんどすべての学校が全日制となっています。定時制は、夜間やその他特定の時間・時期に学習を行う課程です。元々は働きながら、夕方以降の短い時間の授業で、4年かけて通うことが主流でした。しかし最近は社会や学生の状況の変化に伴い、昼の通学や3年で通うことを選択できる定時制高校も増えており、実質的には全日制の高校に近付いてきていると言えます。通信制は、通信による教育を行う過程です。全日制・定時制との最も大きな違いは、登校の頻度です。全日制・定時制の高校では、毎日通学することを前提としています。通信制高校の通学についてはこの後に詳しく解説しますが、必要に応じて登校するスタイルで、基本的には自宅学習となっています。いずれの教育課程でも、得られる高校卒業資格は同じものです。通信制高校の単位習得の仕組み通信制高校における学習は、レポート・スクーリング(対面授業)・テスト(単位認定試験)の3つを軸としています。レポート自宅学習で基本的に取り組むべきものはレポートです。レポートは、学校や科目によって形式が少し異なりますが、基本的には問題集のような形で穴埋め式のものや、オンライン授業での内容や感想について記述式でまとめるものなどがあります。提出期限も学校ごとで異なりますが、平均すると月に5〜8通程度です。また、内容も高校で学習すべき内容の基本事項となっており、特段難易度の高いものではありません。スクーリング(対面授業)いわゆる「登校」の機会となるスクーリングは、最も少ない学校で年に4〜5日程度となっています。また、学校によっては「月に1日」「週3日」「週5日」など、スクーリングの頻度を選択できる高校もあります。スクーリングの内容としては、まず教室で行われる「一斉授業」があります。中学までの、先生1人に対し学生が多数いる教室をイメージです。他にも、教師1人に対し学生1人の「個別授業」を行なっている学校もあります。また、体育などでは実技を課せられます。テスト(単位認定試験)全日制や定時制高校は「学年制」をとっています。学年制の場合、1学年で取得しなければならない単位の数が決まっており、多くの高校では年度末に1学年分の単位を認定し、不足がある場合は留年することになります。一方で、通信制高校は「単位制」をとっています。1学年で取得しなければならない単位の数が決まっておらず、3年間で決められた単位を取得すれば卒業することができます。テストは、レポートとスクーリングを終了させた後に、理解度をチェックするために受け、合格すれば単位認定を得ることができます。サポート校とは?サポート校は、学校教育法によって「高等学校」と認められていない学校です。つまり、サポート校を卒業しただけでは、高校卒業資格を得ることはできません。サポート校は、通信制高校をサポートする立場にあります。通信制高校とサポート校に同時在籍することで、高校卒業資格は通信制高校の方で取得しながら、普段はサポート校に登校し、学習面や生活面などであらゆる支援を受けることができます。なぜサポート校は存在する?通信制高校とサポート校、わざわざ2つの学校に在籍するということが、なかなかイメージの湧かない人も多いことでしょう。通信制高校は、自宅学習をベースにしていることからわかる通り、学習のスタイルは基本的に自学自習です。それゆえに、たとえば勉強でわからない点などがあっても、日常的に教員に質問をすることはできません。そのような通信制高校のデメリットを解消できるのがサポート校です。サポート校に通うことで、学習面のみならず、生活面や精神面など、さまざまな部分での支援を日常的に受けることが可能になります。体調面などに不安があり全日制に通うことが難しい学生や、自由な時間を生かして自分の得意なことを伸ばしていきたい学生など、あらゆる背景から通信制高校を選んだ学生に対し、多様な高校生活のあり方を提案できるのがサポート校です。サポート校ならではの強みサポート校は、公的な認可を得た「高校」ではないため、学習塾や予備校、教育関連の事業を展開する法人などが運営しています。それゆえに、各運営元の特色を生かしながら、独自のカリキュラムや全日制高校にはない学校作りを自由に展開しているサポート校が数多くあります。ここでは、サポート校ならではの強みを4つの側面から紹介します。学習面:学生一人ひとりのペースに合わせた学習支援サポート校では、少人数制や担任制を採用している学校が多く、教員ひとりが大人数の学生を相手にするような全日制の高校とは異なり、学生一人ひとりに目が届きやすい環境と言えます。それゆえに、学習についても個々人のペースに柔軟に対応することが可能になります。また、学習塾や予備校を母体としたサポート校である場合は、特に大学受験対策なども充実しており、進学実績に強いサポート校もあります。活動面:自分の得意なこと・好きなことを伸ばせるサポート校では、学習指導要領に必ずしも準拠する必要がない分、コースや時間割の自由度が高くなっています。そのため、学校によってはプログラミングや美容など専門的なコースや授業を提供していることが多いです。全日制の高校では、自分が興味のない科目についても一様に時間を割かなければなりませんが、サポート校においては、自分の得意なことや好きなことに集中的に取り組むことができます。また、それが社会的に有意義な活動であったり専門的なスキルを得られるものである場合は、その活動実績を受験や就職において生かすことができます。生活面:自由な校風で自分らしく高校生活を送れる多くの通信制高校では校則がなく、制服や髪色、アルバイトなどについての規則がない分、サポート校でも同様に自由度の高い学校が多いと言えます。特に、全日制の学校でおしゃれを制限されてきたと感じる学生にとっては、魅力的なポイントでしょう。一方で、通信制高校のデメリットとして、毎日の登校がないため、自分の意志を強く持たなければ、規則正しい生活を送るのが難しいという点があります。「自由すぎる」ことは、自堕落な生活を生みかねません。そこで、サポート校に通うことによって、自分の生活のリズムを一定の強制力を持って整えることができます。つまり、通信制高校とサポート校の同時在籍によって、自由を謳歌しながらも、自分らしく日々をがんばっていける環境を手に入れられるということになります。精神面:心身の不調に親身に寄り添ってもらえる通信制高校には、全日制の学校に馴染めず不登校経験があったり、病気など体調面の問題を抱えていたりする学生が多く在籍しています。そのように心身の状態に不安を抱いている学生を、日常的にケアすることができるのがサポート校です。専門的なカウンセラーを置いている学校もあり、そうでなくとも教員と細かにコミュニケーションをとりながら、学生の状態を優先した対応をとる学校もあります。「自分らしく、自分のペースで」という面では、学習面や生活面が注目されがちですが、まずは心身の安定あってこそです。心身が不調なときほど、サポート校では「自分のペースで」を大事にした対応を行なっています。通信制高校×サポート校で「いいとこどり!」ここまで見た通り、通信制高校とサポート校に同時在籍することで、高校卒業資格を得ながら自由に学び、自分らしい高校生活を送ることができます。「通信制高校×サポート校」には様々なメリットがあり、どこを自分に合ったものとして「いいとこどり」するかは、あなた次第です。「通信制高校×サポート校」に向いている人はこんな人!ふつうの高校の一斉授業が苦手。勉強はがんばりたいけれど学力には不安があり、自分のペースで勉強を進めていきたい人自分の好きなことがすでにはっきりとあり、それに向かって一直線でがんばっていきたい人厳しくて理不尽な校則が苦手。好きに生きたいけれど、自分一人ですべてやっていくのはまだまだ不安がある人他の人とは違うことをしたい、敷かれたレールの上を歩く人生は嫌だ!と思っている人心身に不安はあるものの、高校はどうしても卒業したい、あるいは大学へ進学したいと思っている人まだ明確に夢があるわけではないが、新しい環境の中で何か自分なりに模索していきたい人Loohcs高等学院では、サポート校としての強みを「全部どり」できます!ルークス高等学院では、独自のリベラルアーツカリキュラムで学ぶことが楽しい!学習に不安のある学生には個別フォローで対応!幅広い学問的な学びとプロジェクト学習を通して、やりたいことが見つかる・応援してもらえる!理不尽な校則なし!教員ではなく学生が中心の学校教員と学生の距離が近く、メンタル面でのサポートも手厚い!などなど、サポート校の強みにあたるものをすべて網羅しています。また、サポート校としてルークス高等学院の他にない独自性は、【総合選抜型入試(大学受験)に強い】という点です。総合型選抜入試対策塾として業界大手であるLoohcs志塾(旧AO義塾)と運営会社を共にするため、塾と連携しながら専門的な対策を行うことが可能になっています。早稲田大学や慶應大学など難関私立大学への合格実績もあり、大学進学を視野に入れている方は必見です。