学費を気にされる保護者さんはもちろん多いわけですが、家のことを思って安く抑えたいと思うお子さんも少なくはありませんよね。遠い昔の話ですが、わたしも3人兄姉で何かとお金はかかったので、できれば学費は抑えてあげたい……と思っていたものです。今回の記事では、通信制高校やサポート校の学費の違いについてや、安く抑えるための情報を、「ぶっちゃけ」ながら解説していきます。通信制高校の学費は?まずは、通信制高校の学費についてです。通信制高校のホームページの学費についての記述を見て、「わかりづらい」と思った経験のある方もいるかもしれません。その理由は、コース・登校頻度などによって値段が変わってくるからでしょう。通信制高校の学費は、「公立か・私立か」「自宅学習メインか・通学がメインか」によって、学校ごとに大きく異なります。※金額は筆者が調査した中での目安になります。この表からわかる通り、公立の通信制高校では学費が一定の幅でおさまる一方で、私立の通信制高校では大きく幅があります。これは主に登校日数の影響で、登校日数が多ければ多いほど、それだけ学費が高くなるということが言えます。公立は安い!それでも私立が選ばれる理由表からも一目瞭然、公立の通信制高校は学費が安いですよね。私立と並べられると、私立の方がやたらと高いようにも感じられます。しかし、令和元年の調査によると、通信制過程に通う学生の数は、公立で56,373人、私立で141,323人と、私立の方が3倍近い数字となっています。(参考:『高等学校通信教育の現状について』文部科学省)これは、私立の方がサービスとして充実しているからです。レポート提出がWEBサイトやメールからできたり、特色ある授業や行事を有していたり、メンタルケアのための専門のカウンセラーを置いていたりと、より個々人に合った学習支援を受けられることが、私立の強みと言えるでしょう。サポート校の学費は?通信制高校の学習の基本スタイルは自学自習です。しかし、自分で計画的に学習を進めるのが苦手だったり、不登校を経験するなど登校にブランクがある場合は、より手厚いサポートを受けられるサポート校を検討するのがよいでしょう。通信制高校とサポート校に同時在籍することで、学習面・生活面・精神面すべてにおいて、充実した支援を受けることができます。また、サポート校は法律で定められた正規の“高校”ではない分、カリキュラムの自由度が高く、より自分に合った専門的な授業を受けることも可能になります。特に、大学進学を考えている学生にとっては、サポート校の併用で受験対策を行うことをおすすめします。≫通信制高校からの大学受験について詳しく知りたい方はこちら気になる学費ですが、こちらも登校日数やコース、設備などによって大きく異なり、初年度の納入金は50万円〜100万円程度となっています。サポート校は高い!?それでもやっぱり選ばれる理由通信制高校とサポート校の同時在籍ということは、先ほどの表と合わせると「最高で170万円くらいかかるってこと……!?」と驚いた方もいらっしゃるかもしれませんが、実際はさすがにそこまではかかりません。というのも、支援の充実したサポート校に在籍するのであれば、通信制高校自体の登校日数などは最低限におさえてしまってよいので、同時在籍で60万円〜120万円程度の範囲におさまるでしょう。東京都の調査では、令和4年度現在の私立高校の初年度納入金は約95万円となっているので、全日制の私立高校に通うのとだいたい同額の学費になると言ってもいいでしょう。(参考:『令和4年度 都内私立高等学校(全日制)の学費の状況』東京都)「それでもやっぱり通信制高校だけに通う方が安く済むじゃん」というのはまぁおっしゃる通りです。ですが、サポート校に通う学生数も、通信制高校に通う学生数増加に伴って年々増加しています。(参考:『私立通信制高校サポート校の誕生とその展開 : 教育政策との関連に着目して』内田康弘,2013)こちらは10年近く前のデータで古いものとはなってしまいますが、逆に言えば10年近く前でもこれだけの学生がサポート校を選択していたとも言うことができます。今やサポート校の数はさらに増え、その分サポートのあり方も多様化しています。サポート校を選ぶ最大のメリットは、やはり高校生活を自分でカスタマイズできるという点にあると思われます。登校日数やカリキュラムを自分で選択し、自由に過ごせる時間の中で、自分にとって本当に必要な学びを得ることができるという点は、通信制高校とサポート校の同時在籍でしかなしえない強みと言っても過言ではないでしょう。とはいえ学費は安く抑えたい…!「それでも学費は安く抑えたい」、そんなあなたに、学費の抑え方を「ぶっちゃけ」つつお伝えしましょう。①充実のサポートは諦めて、最低限の登校日数で自学自習に励むどうしても安く抑えたいなら、根も葉もないことを言いますがもうこれしかありません。「安かろう悪かろう」という言葉がこの世にはありますが、高いことにはワケがあり、それはつまり充実したサポートなのです(学費の安い高校さんに喧嘩を売っているわけではありませんので悪しからず、、、)。手厚い教育というものは、往々にして人の力が必要です。もちろん教育界でもさまざまにデジタル化が進んでいますが、たとえば日常的に学習に限らないような相談を教員にしたり、あるいは同級生という仲間達と助け合ったり、そういう機会は登校の中でこそ生まれます。通信制高校・サポート校ともに、基本的には登校日数が多い=学費が高いという構造は変わりません。学費をどうしても最低限に抑えたいのであれば、自学自習で3年間学び切る気概を持つことが必要になるでしょう。その場合は、自由な時間でアルバイトなどをするなど、何か活動の時間にあてることをおすすめします。生活リズムを自分だけで作るというのはなかなか骨の折れることだったりしますので。②就学支援金制度の利用通信制高校の学費は、国が定める就学支援金を用いれば、実質無償、またはかなり安く抑えることができます。この就学支援金は、正式には「高等学校等就学支援金」という、返還不要の授業料支援制度です。全国で約8割の学生が利用していると言われています。通信制高校は基本的に単位制で、「1単位いくら」という形で授業料が設定されているため、就学支援金も1単位ごとに支給される形となります。気になる支給額ですが、世帯年収ならびに通信制高校が私立か公立かによって異なってきます。●公立の通信制高校の場合…世帯年収が約910万円未満:1単位につき336円支給(=授業料は実質無償!)●私立の通信制高校の場合…世帯年収が約590万円未満:1単位につき最大12,030円支給(=授業料は実質無償!)世帯年収が約590〜910万円未満:1単位につき最大4,812円支給(=授業料の大幅減額!)なお、注意点として、通信制高校の就学支援金の支給期間は48ヶ月(4年間)であり、また年間では30単位までの定めがあります。支給期間や単位数の上限を超えた場合は自己負担となります。ですが、通信制高校に3年間通う中で、通常通りのカリキュラムをこなすことができれば、この範囲から逸脱することはありません。対象となる方は、ぜひ検討するべき制度でしょう。③奨学金や特待生制度の利用就学支援金以外にも、各都道府県が支給している無利息の奨学金や、学校ごとに定められている奨学金制度も存在します。これについては、各都道府県・学校ごとで異なりますので、たとえば「東京都 奨学金」などで検索してみたり、学校の募集要項などを細かくチェックすることをおすすめします。また、通信制高校やサポート校の中には特待生制度を定めている学校もあり、条件を満たせば授業料や入学金、施設利用費が減額される場合もあります。こちらも合わせてチェックしてみてください。不安な場合は、正直に相談してみましょう学費に不安がある場合は、検討している通信制高校やサポート校に直接相談してみることが、最もおすすめです。利用できそうな制度を紹介してくれると思いますし、特に小規模の学校であれば、たとえば学費の分割納入など、いろいろなやり方の柔軟な対応も期待できると思われます。お金のことはなかなか難しい問題でもありますが、悔いの残らない進路選択ができるよう、オープンキャンパスや学校説明会などを通してサポートの質も確かめながら、じっくり検討してみてください。Loohcs高等学院は、充実のサポートがありますLoohcs(ルークス)高等学院は、通信制高校である代々木高校のサポート校です。この記事一番のぶっちゃけをしてしまいますが、ルークスの学費はお世辞にも安いとは言えません。ですが、その分充実のサポートが揃っています。週5日の開校。自分のペースで登校頻度を調整することができ、また仮に休んでいても教員からのサポートが受けられるので、ブランクがあっても通いやすい◎普通の高校では学べないような「リベラルアーツ」の授業や、第一線で活躍する社会人講師を招いた特別授業など、充実した多様なカリキュラムLoohcs社が運営している「Loohcs志塾」という総合型選抜対策塾の講義が週に1度無料で受講できる!少人数制だから、教員との距離が近く生活面・精神面などでのサポートも手厚い特に、「自分の興味関心を自由に深められること」「教員の面倒見のよさ」という点で、在校生の保護者のみなさまから高い評価を受けています。自分の好きなことも究めながら自分らしい3年間を過ごしたい方や、大学受験に挑戦したいという方は、特にぜひ一度ご検討ください!