チャリ旅2019夏 | Loohcs

チャリ旅2019夏

もう3か月も前になるが、夏も真っただ中の8月にチャリ旅を決行した。
もともとチャリ部は全国一周することを目標に結成した。まずは足慣らしに京都まで行こうと思い立った。しかし、時期は8月である。熱中症の危険性を危惧した伴走の先生に、本気で止められた。
そこで今回のスタート地点は神奈川県の登戸、そこから三浦半島をぐるっと回って江の島まで抜けるルートになった。

1日目 登戸〜横須賀 走行距離70km

朝8時に登戸駅集合だったが、まあ人が集まらない。ひとまず私は食料を買った。
ようやく全員が集まった頃には1時間以上が経っていた。

今回のメンバーは、
近所のドラックストアに行くのがせいぜいであろう格好でしかも装備はママチャリに2リットルの水のペットボトルを3本積んだ赤髪のレイ、
明らかに軽装すぎる茶髪のリュウ、
グラサンがいい具合にアジアからの旅行者感を醸し出している先生と、
一人だけガチ装備の私という布陣だ。

チャリ旅のくせになぜが私以外荷物は伴走車に積んで移動という、かなりの舐めたスタイルだった。しかし荷物を運びながら宿泊先に先回りしてくれる先生が一人いたのでかなり助かった。

出発前


日は射していないものの、かなりの暑い日だった。
まずはずっと川沿いを下った。道はサイクリングロードのようになっていて迷うことはなかったが、そこを下りきるまでが20kmほどあった。今思えば序盤からかなら飛ばしたものだ。

途中、通り道に川崎大師という大きな寺があったので休憩がてら寄った。謎の神々しい像が堂の屋根の上に鎮座している。敷地内にはこれまたギラギラの金の仏像があったり豪華な庭やらがあったが、ベンチがあったのは有り難かった。

川崎大師で休憩中


小一時間ほど休んでから出発した。川崎を過ぎた後次に目指したのは横浜だ。
やっと横浜に入り、大通りを走っていると家族連れが目立ち、子供たちが騒ぎまくっている場所に出た。やっとアンパンマンミュージアムについた。特に用もなかったので、到着報告だけ済ましてそのまま進んだ。

さすがに真夏の関東は暑い。この時点までで何本のペットボトルを空にしただろうか。おまけに昼食は中華街までお預けだ。1日目で1番辛かったのはこの時間帯だったと思う。

そこからちょうど1時間ほど。どうにか中華街に着いた。グラサンの某先生は満身創痍だった。明らかに遠距離に不向きと思われたママチャリだったが、彼が1番元気だった。

横浜中華街


2時間ほど休んだ横浜を離れ、歩みを進める中、事件は起きた。
先生のペダルがとれた。さすがに続行できないもので、事件直後にルート変更して自転車屋を目指した。しかし、残念ながら直ることはなかった。
チャリ屋のおじさん曰く、「滅多にこんなことはない」。誰も予想しなかった形で先生のリタイアが決まった。
亡き先生を思いながら私たちは走った。どっぷり日は暮れ疲れもたまっていたが、夜の空気は気持ちよかった。
トンネルが続く勾配を抜けてようやく宿についた。22時を回ったころだった。
そんなこんなで初日を終え、痛む尻と足を引きずりながらようやく床についた。

2日目 横須賀〜三浦半島 20km

横須賀を出て三浦半島を半周する。しばらく進み、トンネルを下って行くと海が見えた。
昨日までは街中を進んでいたため、拓けた海を見たのはこれが初めてだった。
天気も上々、自転車を漕ぐには最高の日だった。日焼けするには十分な日差しだった。

海岸で休憩


道中、砂浜がある場所を探し、休憩がてら海に飛び込んだ。
水温も暖かったせいか、ミズクラゲが大量発生していた。レイと共にクラゲ狩りをしてしばらく遊ぶ中、一つ疑問が浮かんだ。
”中華サラダによく入ってるアレ。あのゴリゴリしたやつ。あれクラゲじゃね? ってことはコイツも食えるのでは?”

念のためググってみたところ、処理に手間はかかるが、食えないことはないとのこと。

こんな暑い中でクラゲを運ぼうにも腐るだろうから、仕方なくその場で食べてみた。
採れたて新鮮だったし。
旅が終わってからも「クラゲを食べた」とみんなにツッコまれるが、当初は宿でちゃんと処理してから食べようと思っていたのだ。

くらげ

肝心の味だが、しいて言うなら海の味だった。塩づけのこんにゃくという表現が一番近いかもしれない。結果的に食えなくはなかった。

昼食は海辺の小洒落た店で食べた。
新鮮な海のものがふんだんに使われていてとても美味しかった。

しかし本番はこれからだった。海岸沿いを進むより内陸の道を突っ切る方が早かったため、地獄みたいな坂だらけの道を進むことになった。それでも初日に比べればマシなほうだった。


この日の宿には19時頃到着した。三浦半島の先っぽ、三崎漁港近くのエアビーアンドビー。
綺麗な物件だったが、ゴキブリがいた。格闘して平和を手に入れた後、ファミレスで夕飯を食べ、近くの灯台に寄った。

3日目 三浦半島〜鎌倉 30km

朝食は三崎漁港で名物のまぐろを食べた。

ここからは鎌倉まで移動だ。初日で70キロも爆走した後では30キロなんて余裕だった。
海岸沿いの道をずっと進んで、その日はかなり早く14時頃に宿についた。
そして荷物を置き去り、またまた海へ。
日焼けした肌に潮が染みた。しかしやはり人間、海が目の前にあれば入りたくなるものだ。
夕方には鶴ケ丘八幡宮へ向かった。
普段なら昼にしか行かないような場所だったので鎌倉の夜道というのも新鮮だった。

鶴岡八幡宮

夜なので当然人も少なく、なにがあるわけでもなかったがしばし探索して買い出しへ向かった。その日の夕食はおのおの作って食べた。

最終日 鎌倉〜江ノ島 10km

最終日の朝は鎌倉観光からスタートだった。まずは頼朝の像を目指して軽い山登り。
源氏山公園へ行った。
さすがは鎌倉というところか、寺や神社だらけで行く先には困らなかった。

そして大本命の小町通。道にあふれかえる美味しいものたちを吟味し、いろいろ食べた。

最終日の昼食


ここまでゆっくりと滞在することもあまりなかったので、鎌倉のまた違った顔をこの二日間で楽しむことができた。
帰りのルートを目指し惜しみながらも出発した。

この日もよく晴れていた。
帰りの道沿いといこともあって、急遽新江ノ島水族館によることになった。
母方の実家がちかくということもあって小さいころよく通っていた場所だった。
昨日の同じように相模湾沿いにずっと進む。江の島には思ったよりも早く着いた。

新江ノ島水族館


行くのは久々だったが懐かしい場所だ。江の水はクラゲコーナーで有名だ。開けたスペース一面にはライトアップされた水槽がならび、いろいろなクラゲが揺れていた。
二時間と少し魚たちを眺めて江の島を発った。


本来ならばここから少し進んだところで旅は終了、各々の家へと送ってもらうことになっていたが、私の家は少し進んで相模川を北上すればつく場所にあった。そのためそこからは一人で帰ることとなった。


そこで二度目の事件が起きた。
相模湾沿いに進み、川付近を北上するまでは順調だった。一度見たことのある場所までついたとき、グーグルマップの位置情報を完全に信用していた私は川の対岸へと渡ってしまった。もともと方向感覚が鈍いくせに謎の勘でうごいてしまうのが悪い癖だ。
本来ならあと一時間もいらずにつく位置にいるにもかかわらず見事に迷った。現在地に気づいて橋を引き返したころには日もすっかり落ちていた。街灯も少なく、自転車の明かりも大して役にたたないなか神社を抜け森を抜け、ようやく大通りにでた。
久々に人間と文明を見た気がした。あの夜ようやく家に着いた時の感覚はなかなか味わえない物だったと思う。



あっという間でもあり、とても長くも感じた四日間だった。
日常から抜け出す感覚はいつも新鮮で、新しい自分を見つけられるものでもあると思う。
その時に感じたことを思い出しながらまたいつも通りの暮らしに戻っていく。
それはどことなく寂しい気もするが、次の旅に向けての準備期間と思えばなんてことはない。
地に足をつけることも大切だ。
でもそれ以上に何かを探しつづけて背伸びをする日々も悪くないとこの旅を終えて思った。