(以下の記事は、2021年11月に作成された記事です)

今回紹介する学生の活動は、オリジナルボードゲームを制作したMくん。ルークス高等学院にボードゲーム文化をもたらし、仲間を集め部活まで立ち上げたMくんから、活動までの経緯や学びについて聞きました。

R.Mくん。Loohcs高等学院1期生(2021年度卒業)、ボードゲーム部部長。趣味は各種ゲーム、アニメ鑑賞、イラスト、サッカー。リベラルアーツで興味があるのは心理学・宗教学。えりあしがトレードマークだったが3年生になってからバッサリ切った。

——まずはボードゲーム部設立までの経緯を教えてください。

家族がボードゲーム好きということもあり、幼い頃からボードゲームが好きでした。小学生の頃は、どうしても友達とボードゲームで遊びたくて、担任の先生にボードゲームの持ち込みを直談判したり(笑)。

ルークスに入ってからも、学校にボードゲームを持ってきて空き時間などでたまに同級生たちと遊んでいました。後輩も入ってきて、ボードゲーム好きのメンバーが固まってきた頃に、ルークスで部活を立ち上げる機運が高まっていたので、「部の予算で新しいボードゲームが買える!」ということで部活を立ち上げました(笑)。

ちなみにカードゲームもやるので、部の正式名称は「卓上遊戯部」です。

卓上遊戯部の活動の様子。

——では、そこからなぜボードゲームを作るに至ったのでしょう?

2年生の頃、「進捗生産ゼミ」というゼミに所属していました。名前からはちょっとゼミの内容が想像できないと思うのですが(笑)、デザインを中心に学びながら、いろいろな制作活動をする学生が集って、各々にフィードバックをしたり、孤独な作業を励まし合って進めたりするゼミでした。そこでアニメーションに挑戦し、自分で描いた絵が動く楽しさ、創造する楽しさを知りました。そして、前々から創りたいと思ってたボードゲーム制作に挑戦しようと思いました。

とはいえ、ボードゲームを作るということはしたことがないので、どこから始めればいいのか困ってしまいました。そこで、父の紹介でボードゲームデザイナーの方に会い、直接アドバイスを頂きました。どういったステップで進めていけばいいのかを教えていただくだけでなく、テストプレイに参加していただいたり、どこを改善すればおもしろくなるのかをフィードバックしてくださったり、本当に感謝しています。

——ボードゲームをゼロから作るのはかなり難しそうですね……

はい、ゼロからというのはなかなか難しいので、元々あるゲームを組み合わせたり、ルールを一部変更することで面白くできないか?とまずは考えました。そこで、当時ハマっていた『コードネーム』というボードゲームの長所・短所を分析し、そこから着想を広げていくことにしました。

まずはプロトタイプを作り、そこからはテストプレイと修正の繰り返しです。ボードゲームデザイナーの方や、ボードゲーム部の部員、家族を誘って、何度もテストプレイをしながら議論を重ねました。ゲームバランスの調整は本当に難しかったです。

——ゲームバランス以外でも、何か苦労した点はありますか?

いろいろな方にフィードバックをもらいながらわかったのですが、デザイン面が難しい。ゲームデザイン的な視点とデザイナー的な視点に、けっこう違いがあるんです。たとえば、デザイナー的な視点だと、タイトルなどは一般的に見やすいように大きく配置した方がいいのですが、ゲームデザイン的な視点で見ると、タイトルというのは、一回見ればそれ以上の情報を得ることがないので、タイトルで無理に幅を取る必要がないと言えるんです。デザイン自体まだまだ勉強中なので、これもかなり苦労しました。

それから、説明書を書くのにも苦労しました。説明書というものは誰でもわかるように書かなければいけないので、矛盾がないのはもちろん、細かな勘違いが生まれないようにしなければなりません。文章だけでは不親切なので、図を多く取り入れるなど、こちらも試行錯誤の連続でした。

Mくん製作〜ボードゲーム『わっちょ』〜

言葉と言葉を繋ぐワードチョイスゲーム、協力型オリジナルボードゲーム

——制作の上でこだわったポイントなどはありますか?

やはりデザインですかね。店頭で販売されていることをイメージして、どの角度からもゲームタイトルである『わっちょ』の文字が見えるようにした。また、箱の表紙だけでどのようなゲームか印象を掴んでもらえるように、五十音表を用いてデザインしました。

色は、「白」「灰色」「黒」「水色」「黄色」の落ち着いたトーンで統一し、人物もピクトグラムだけで表現しました。というのも、「言葉」を中心としたゲームなので、イラストではなく言葉に意識が向かうようにしたかったからです。また、使用する言葉はカタカナ・漢字を一切用いないことで、表現や解釈に広がりが生まれるようにしました。

——ボードゲーム制作を通して学んだことについて教えてください。

具体的な内容にはなってしまいますが、AdobeのIllustratorの使い方にはやっと慣れることができました……何回かデータが飛んだりなくなったり(?)したときは本当につらかったですがおかげで作業スピードが上がったんじゃないかと思います……(笑)

それから今回は本当にいろいろな方々にお世話になって、今までは全部自分で抱え込もうとしてた節があったんですが、1人でがんばる部分と、誰かに頼った方がいい部分とを今後も見極めながらやっていこうと思えました。

——最後にズバリ、あなたにとってボードゲームとはどのようなものですか?

人と人とを結んでくれるもの、でしょうか。

僕はわりと人見知りな方で、学校での発表など人前に出ることも苦手です。ルークスでは毎学期末に学びの成果を発表する発表会があり、スピーチ形式で実施されるときは本当に緊張して手が震えてしまうのですが(笑)、今年の1学期の発表会はブース形式での展示でした。僕はボードゲーム部の部長として、ボードゲームで遊べるブースを作ったのですが、そこでは初めて出会う人とでも、一緒に楽しく時間を過ごすことができました。

コロナ禍でいろいろな屋外での遊びが制限されている今だからこそ、ボードゲームは家で家族など見知った間柄でも改めて楽しめる遊びだと思います。勝負事となると、やっぱりみんな負けたくないって思うものだし、そうなると想像以上に本気になったりして。

遊びって、たとえくだらない内容でも本気になればなった分だけ楽しいものだと思うんです。そういう風に、気軽なんだけど本気で楽しい!と思えるような時間が、多くを語り合ったりせずとも、人と人とを結んでくれるんだろうと僕は思っています。

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